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モノ作りをコーディネートする仕事

書籍やグッズの資材販売や加工をトータルに手がける

書店で目にする雑誌や書籍。文房具店で販売されている手帳。イベントで配布されるノベルティグッズなど。
誰もが目にしたことがある「モノ」を数多く扱っているけれど、その社名は一般的にしられていない。そんな会社が実は数多く存在します。「株式会社ダイヤ商会」もそのうちの1社です。

新宿御苑前駅から徒歩5分。新宿の喧騒を離れ、下町のような落ち着いた街並の中で、ひときわ目立つ真新しい大型複合ビル。その1階にダイヤ商会の本社オフィスはあります。
入口で真っ先に目に飛び込んでくるのは、きれいにディスプレイされた、書籍や手帳、グッズの数々。実はこれ、すべてダイヤ商会が手掛けたものなのです。

ダイヤ商会のショールーム

ダイヤ商会とは、どんな会社なのでしょうか?
人事や経営企画を担当している長田信也さん(仮名)に聞いてみました。

「業務が本当に幅広いので、一言ではなかなか言えないのですが、分かりやすく言うと『紙の卸し』と『加工』。この2つが今の業務の柱ですね」

一つ目の柱である「紙の卸し」は、主に出版社からの発注を受け、印刷所や製本所に用紙を納品する業務。用紙だけでなく、全集やアルバムなどの装幀に使われる布(クロス)や塩化ビニールなどの資材の卸しも行っています。

二つ目の柱である「加工」は、印刷や製本、プラスチック素材や布素材の加工まで、実に幅広い加工を請け負っているのだと言います。

インタビューショット

では、具体的にどういったものを手掛けているのでしょうか?

「分かりやすいものだと『高橋の手帳』ですね。また、ミシュランガイドの表彰式で使われる楯も弊社が扱っています。他にも、ノベルティグッズやDVDの特典グッズなども手掛けています」

商品

ダイヤ商会のクライアントは、主に出版社や印刷会社など、「書籍やグッズを作りたい会社」。そのクライアントと、協力会社である「紙や資材を提供する会社」「印刷や加工を行う会社」を取り次ぐのがダイヤ商会の仕事です。

「お客様から『こういうものを作りたい』というオーダーをいただいた時、よりよい素材や加工方法を提案するのが、ダイヤ商会の営業の仕事なのです」

ダイヤ商会の創業は昭和34年。長年の実績から、数多くの協力会社と信頼関係を築いていること。それによって、クライアントのどんな希望にも対応できることがダイヤ商会の強みだと言えます。

お客様が作りたいモノのイメージをつかみ、カタチにする

「作りたい会社」と「作ることができる会社」をつなぎ、モノ作りをトータルにコーディネートしているダイヤ商会。

では、実際にどのような仕事をしているのでしょうか?
ダイヤ商会に新卒で入社後、8年間営業を担当。今は販売管理システムの開発・運営を担当している藤井弘文さん(仮名)にお聞きしました。

インタビューショット

営業の仕事は受注まで、と思う人は多いかもしれません。でも、ダイヤ商会では、提案から受注、進行管理、品質管理、そして、納品するまでの一連の流れを営業が担当しています。

「お客様から『こういうグッズが作りたい』という依頼をいただいたら、仕様の詳細を決めて見積書を作成。発注をいただいた後は、協力会社への依頼から納品までのスケジュールを管理します」

藤井さんはさらりと言いますが、そんなに簡単なものではありません。 まず、お客様からの依頼を聞く時にも、苦労があるのだとか。

「サンプルがある時は、それをベースにもっとイメージに近いものや、コストを抑えられる方法を提案することができます。でもサンプルがない時はできるだけ詳しく話を聞いて、まず僕自身がイメージを作ることから始めなければなりません。その上で、会社にある見本をお持ちして、お客様とイメージを共有し、仕様を決めていきます」

加工の見本を見せながら打ち合わせを行います

加工の工程に入った後の、品質管理も気を抜けません。

「特に気をつけていたのは、プラスチックの一種であるポリプロピレン(PP)の印刷ですね。PPに印刷する場合、紙よりも『色のブレ』が出やすいんです。だから、できるだけお客様のイメージ通りに仕上がるよう、印刷にも立ち会うようにしていました」

一つの商品ができるまでには、印刷だけではなく、切ったり曲げたり穴をあけたりといった加工、梱包などさまざまな工程があり、それぞれが別の工場で行われることが多い。 複数の工程がある場合、複数の工場に仕事を依頼し、スケジュールを伝えるだけでなく、工場から工場へモノを移動する手配もしなければなりません。

聞くだけで大変そうだが、混乱してしまうことはないのだろうか?

「多い時は、同時に10コくらいの案件が並行して動いていたことがありました。でも、少しずつスケジュールはズレていますし、優先順位をつければ、そんなに大変ではないですよ」

仕事風景

仕事をするたびにいつも新しい発見があることが楽しい

営業の仕事も、大変なことでばかりではありません。

「お客様に訪問した時、担当者の机の上に僕が好きな特撮ヒーローのフィギュアが飾ってあるのを見かけたんです。商談が一通り終わった後、『あのヒーロー、お好きなんですか?僕も好きなんですよ』と切り出したら、すごく盛り上がって(笑)。『じゃあ、こういうものは作れる?』という新しい仕事の話が出たんです」

この会話がきっかけとなり、日本最大のマンガ・アニメ・ゲームのイベントで販売するグッズのパッケージを手掛けることになったと、藤井さんは言います。

「自分が好きなものに関われたのがうれしかったですね(笑)。実際に販売しているところを見るために、イベントにも行きました!」

インタビューショット

さまざまな加工を手掛けてきた藤井さんでも、見たことがないような加工を依頼されることも少なくなかったようです。

「『これはさすがにできないな』と思うこともしょっちゅうありましたね。そんな時は、とりあえずサンプルをお借りして、加工工場に聞いてみます。その工場ではできなくても、他の工場を紹介してもらえれば、お客様の希望に応えることができるんです」

クライアントのオーダーに応えるためには、新しい加工技術を知ることも重要。でも、常に新しい技術を知るための努力をし続けるのは大変だと思うのですが。

「僕の場合、新しいことを知るのは好きだけど、進んで何かを調べるのは面倒だなと思う気持ちもあって(笑)。だから、仕事を通して新しい技術と出会えるのは、大変というよりも楽しいことでしたね」

用紙見本の棚

お客様も工場も一つのモノを作り上げるための「チーム」

この仕事をしていたことで思わぬ役得があったこともあったのだとか。

「プライベートで月に1度、DJイベントを主催しているのですが、そこで配布するグッズを作ったことですね。仲介業者を通さなかったので、リーズナブルな価格で。さらに直接加工工場とやりとりしたことでイメージ通りのものができました」

藤井さんがDJイベントを主催するようになって約8年。営業の仕事は、クライアントの都合にあわせることもあるため、1〜2時間くらい残業してしまうことも。しかし、イベントの日は定時きっかりの18時に帰ることに、まわりの人たちも協力的だとい言います。

「ダイヤ商会で働いていなかったら、8年間も続けることはできなかったでしょうね」

オフィス風景

藤井さんに、営業という仕事の楽しさを聞いてみました。

「人と接するのが楽しいですね。でも、僕はもともとすごい人見知りで、人と話すのが苦手だったんですけど(笑)」

にこやかに、本当に楽しそうに営業時代の話をする藤井さんが人見知りだったとは! 藤井さんは、なぜ変われたのでしょうか?

「うーん…どうしてでしょうね。営業の仕事をしながらいろいろな人と会うことで、話せるようになって。話せるようになったことで、プラベートでもイベントを主催するようになって。今ではうるさいと言われるくらい、話せるようになりました(笑)」

藤井さんは、営業時代、大切にしていた「思い」があるそうです。

「僕は『お客様が一番偉い』という意識はまったくありませんでした。お客様も資材の仕入れ先も、加工工場も、そしてダイヤ商会も、すべて一つの『モノ』を作るための運命共同体だと思っています」

クライアントも下請け会社も、「モノを作る」ための一つのチーム。そのチームをとりまとめるのが藤井さんの仕事なのです。

仕事風景

初心者からスタートして、
一人前の営業になるまでの手厚いフォロー

ダイヤ商会の営業には、紙や加工についての高い知識が求められます。 営業として活躍するまでには、どのようなプロセスがあるのでしょうか? 2016年4月、美術大学から新卒で入社したばかりの菅野恵美さん(仮名)に、入社のきっかけについて聞いてみました。

「社会人になっても絵を描くという趣味を続けたかったので、自分の時間をもてる仕事がしたいと思っていたんです」

大学時代の友人の多くが選んだ仕事はデザイナー。しかし、忙しいデザイナーは自分には合わないと菅野さんは考えたそうです。
それでも、モノ作りに携わる仕事に携わりたいと思った菅野さんが選んだのは印刷業界でした。いろいろな会社を調べるうちに、印刷業界と一言でいっても、いろいろな会社があり、モノを売るだけの営業や、売上至上主義の会社には合わないと感じたと言います。

「ダイヤ商会は、紙の印刷だけではなく、いろいろなモノを手掛けていること。また、デザイナーやお客様と一緒のモノを作っていく仕事ができることが魅力でした」

営業でも「モノ作り」に携わることができる。菅野さんはそこに惹かれました。

インタビューショット

入社後は、社会人としてのビジネスマナーや、用紙・印刷に関する基礎知識を学ぶ研修に参加。用紙や書籍装幀用のクロスを作っている工場での研修にも行きました。

「工場に行くのはもちろん初めて。見るものがすべて新鮮だし、社会科見学みたいで楽しかったですね(笑)。話を聞くだけでなく、実際に見ることで分かること・気づくことがたくさんありました」

3日間の工場研修が終わったら、社内で電話対応や用紙の発注をしながら、仕事の流れを覚えていく「業務研修」が始まりました。

「お客様から電話で用紙の発注を受けることもあるのですが、聞き慣れない言葉が多くて大変でした。用紙と一言でいっても、いろいろな種類がありますし、お客様の社名も分からなくて…。でも分からないことがあると、先輩がすごくていねいにフォローしてくださるので、すぐに緊張や不安はなくなりました」

仕事風景

5月上旬からは、いよいよお客様を訪問することになるが、いきなり一人で営業に行くわけではありません。ダイヤ商会では、1年間、先輩の営業アシスタントをしながら仕事を覚え、2年目からクライアントを担当するというシステムをとっています。
さまざまな知識が求められる仕事だからこそ、手厚い教育システムが整えられているのではないでしょうか。

営業活動

たくさんの人に愛されるオリジナルグッズを作りたい

社会人としての第一歩を踏み出した菅野さんに、実際に働いてみて、意外だったことはなかったか聞いてみました。

「アットホームさをアピールしている企業は多いですが、実際に入社したら違うかもしれないと思っていたんです。でも、ダイヤ商会は本当にみなさんが優しくて。社会に出たら厳しいだろうと思っていたけど、本当にアットホームだったことが意外でしたね(笑)」

菅野さんがまだ緊張していることを察して、周りの先輩たちがさりげなくフォローしてくれるのがうれしいのだと言います。

会社内で談笑

就職先を探す時の重要ポイントだった、「自分の時間を持つこと」は実現できているのでしょうか。

「働きはじめてから生活にメリハリが生まれたおかげで、大学の時よりもプライベートは充実していますね(笑)。今は毎日少しずつですが、ひたすら絵を描いています」

充実した日々を過ごしている菅野さん。これからやってみたいことはありますか?

「できれば、ダイヤ商会のオリジナル商品を作りたいですね。まだ具体的なイメージはないのですが、私は大学で立体を専攻していたので、たくさんの人に使ってもらえるグッズを作ってみたいと思っています」

経営企画を担当している長田さんにお話を聞くと、今ダイヤ商会では、まさに菅野さんの希望を叶えるような動きが始まっているようです。

「弊社は今までお客様の依頼を受け、さまざまな商品を手掛けてきました。今後はこのノウハウを活かし、オリジナル商品を作っていきたいと思っています。個人的には、5年後くらいにはオリジナル商品の事業を軌道にのせたいですね」

さまざまな書籍やグッズを手がけながら、「紙の卸し」「加工」という裏方に徹してきたダイヤ商会。しかし5年後、「ダイヤ商会ブランド」のグッズが市場をにぎわせているかもしれません。

ダイヤ商会ロゴ

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