U29中小企業de働く魅力発見事業

お問い合わせ

お客様の意図を形にしたオーダーメイドのパッケージで店頭を彩る

70年の歴史を持つ紙器メーカー
企画から設計、製造までお任せ!

店頭に並んでいる商品のパッケージに惹かれて思わず手が伸びた。そんな経験ありませんか?
パッケージは、モノを包み保護するだけではありません。商品の魅力をきわだたせたり、開けるまでのワクワク感を演出できるのもパッケージの力。作り手側のメッセージを反映させることのできる大切なツールなのです。

「株式会社ゴードー」は、そんなパッケージ製作を行っている紙器メーカーです。取り扱うのは、既製品ではなく、お客様のニーズを追求したオリジナルパッケージ。素材選びや形状の提案から設計、サンプル作り、製造・納品までワンストップで対応しています。

株式会社ゴードー東京営業所

本社・工場は埼玉県川越市にありますが、今回訪問したのは、高田馬場にある東京営業所です。JRおよび西武新宿線の高田馬場駅から歩いて約5分、東京メトロ東西線の高田馬場駅の出口からはわずか2分ほどの便利さ。早稲田通りから路地に入り、突き当たりのビル1階がオフィスです。

ゴードーの創業は1949年。創立70周年を迎えました。段ボールケースの製造からスタートし、その後、AV機器大手・ソニー株式会社との取り引きをきっかけに製造の主力を紙箱に変え、今に至っています。ソニーのウォークマン1号機のパッケージを製作したのもゴードーなのだとか!

ゴードーが製作したパッケージ例

その後、菓子メーカーとの取り引きを積極的に増やし、現在は7割を菓子系のパッケージが占めているそうです。商談スペースの棚に並んだ過去の製品には、見たことのあるお菓子の箱がちらほら……。身近なところで接点があったんですね。

さらに4~5年前、利益率重視へと大きく方針転換。それまでは大手菓子メーカーからの大ロットの受注が中心でしたが、改めて価格分析から見直し、3,000~10,000ほどの中小ロットをメインに機械の稼働率を上げていくスタイルに舵を切りました。積極的な決断が功を奏し、ここ数年は減収増益の形をキープしているとのこと。中小ロットを短納期でというのが、ゴードーの強みになっています。

お客様のイメージに営業の知識をプラス

最初にお話を伺ったのは、専務取締役の橘 東吾さん。現在は本社工場長という肩書きですが、数年前まで営業の第一線で活躍していた橘さんに、営業職の業務内容や仕事のおもしろさについて語っていただきました。

専務取締役 橘 東吾さん

ゴードーの営業先は大きく分けて2種類。ひとつは、エンドユーザーとの直接の取り引きです。たとえば食品では、銀座コージーコーナーやメリーチョコレートなど。他にも健康食品、文具など多岐にわたるとか。もうひとつは、同業の印刷紙器メーカーからの仕事を請け負うケースで、現在は取り引きの6~7割を占めているそうです。

「同業者からの案件では、大まかな仕様が決まっているケースも多いのですが、エンドユーザーと直接やりとりをする場合は、イチからのスタート。たとえば、お菓子を5個入れる箱で、形はこんなイメージで、中に仕切りをつけて、どんな種類の紙を使ってと打合せをし、お客様の頭の中にあるイメージを具体的な形にしていくわけです」

社内でのサンプル製作

社内には設計担当が2名。聞き取ってきた内容を基に展開図を作り、白箱のサンプルを組み立てます。サンプルにOKをもらうと、次は印刷の色や加工について決めていき、見積もりを算出。そこでOKが出れば正式に注文が入り、製造の仕様書を作って工場に渡します。

営業として大事なポイントはどんなところでしょうか?

「お客様の希望と現実をすり合わせること。たまに非現実的な要望もあるんです。そんな形では店頭に並べられないというパターンとか、デザインありきでコストや実用性を考えていないケースとか。そこで、たとえば『こちらの表面加工にすれば価格的に納まりやすくなりますよ』と提案し、お客様が納得できる形に落とし込むわけです」

納期が決まっているなかで、少ない打合せでいかにすんなり落とし込めるかが、力の発揮しどころ。そのためには、打合せの場などで的確な提案ができないといけません。紙の種類と価格だったり、機械のスペックの知識なども頭に入れておくことが必要だと橘さんは言います。

サンプル製作エリア

見積もりもサンプルづくりも
他社に負けない対応スピードで勝負する

ゴードーの営業の売りについて、橘さんは次のように話してくれました。

「弊社の一番の売りは、中小ロットの仕事を短納期で対応するところ。だからスピード感で勝負するというのが、弊社の営業のモットーです。見積もりを出すのも、サンプルづくりも早いですよ」

見積もりの対応の早さを評価されて、『ゴードーさんに替えます』というケースも多いとか。

PC作業

レスポンスを早くするために、橘さんが営業時代に工夫していたことはあるのでしょうか?

「社内にいる時間をしっかり確保するということですね。昼間ずっと外出していて、帰ってきてから処理していたら対応も遅くなってしまいます。今の時代、『毎日訪問してこなくてもいいから、短納期でいいものを作って』というお客様も多い。だから無闇に訪問せず、ピンポイントで効率よく回り、その分、依頼が来たらすぐに対応するという点を重視していました」

営業というと、朝に外出して夕方まで帰ってこないというイメージですが、「もともと弊社では、毎日、何社回らないといけないというような指示は一切ありません。だから、場合によっては、一日まったく出かけないこともありました」と、橘さんは当時を振り返ります。

電話で打ち合わせ

結果に対するアプローチは自由。「足で稼ぐという営業スタイルはとらない」というのが橘さん流ですが、逆に、足で稼ぐスタイルを貫きたい人はそれでもいいと言います。

「こういうやり方でやりなさいと押しつけることはありません。独り立ちしたあとは、自分に合った営業スタイルを見つけていける。今のメンバーを見ても、営業スタイルは見事にバラバラ。それぞれの個性が出ます。社風として、そういう自由度があるところがいいかなと思います」

紙のパッケージには可能性が無限に。
工夫次第で営業の提案要素も増えてくる

ゴードーが扱うのはすべてオリジナルのパッケージなので、毎回、マニュアルにない勉強をすることになると言います。

「稀に、サンプルでは大丈夫だったけれど、製造してみたら不都合が出てきたということも。オーダーメイドならではの難しさなんですが、仕様からもう一度やりなおすときが一番つらい。そんなことのないよう、細心の注意を払ってやらなければいけません」

クライアントにサンプルを見せながら説明

難しさもある一方で、オーダーメイドを作る楽しさも。それは、知識がつけばつくほど、お客様に対する提案力が増すということだとか。

「既製品を売っているのとは違い、価格も仕様に応じて違ってきます。経験を積むにつれ、何をどうすれば希望通りの予算に納まるかといったことが、ぱっと頭に浮かぶようになる。そうした提案が仕事に結びつくと、『営業の力で取った』という実感があるのでうれしいですね」

また、紙で作るというところも、おもしろさの一つだと橘さんは言います。

「紙は自由度が高いので、自分たちの知識と製造の技術力を融合することで、可能性が無限にあって、学ぶことがいくらでもあるんです。一工夫することで、これ以上は無理だと思っていたことができた、ということもあります。そうやって一つずつ提案要素が増えるのもおもしろさです」

そうした日々の対応の積み重ねが、「たまたまホームランにつながったことがある」と橘さんが教えてくれました。

「いつも仕事をくれるお客さんから、あるとき、大きな仕事の連絡が来たんです。いつも通りの対応をしていたら『決まったから』と。やっぱり『稼げた!』っていうのが営業としては一番うれしい瞬間なので、すごく思い出になっています」

外出

求む! 若い人たちのヒラメキと個性

次に、営業本部副本部長の篠田光朗さんに、研修体制や、若い人たちに期待することなどを伺いました。

営業本部副本部長 篠田光朗さん

まず、新人の研修はどのように行われるのですか?

「営業としても製造の専門知識が必要なので、最初に工場での研修を2~3カ月間行います。次に、先輩と同行しながら実践経験を積み、さらにまた短期間、工場での研修を繰り返します。たとえばオペレーターにつきっきりで印刷に立ち会ってみるなど、工程ごとの研修をしっかりやっています」

たしかに、営業をやった上でまた製造現場を見ると理解も深まりそうですね。
研修以外にも、1~2カ月に1回ほどの割合で、篠田さんが講師となって勉強会を開催。抜き工程や印刷についてなど、毎回違うテーマで勉強しているのだとか。また、関連の展示会などには積極的に若手社員を見学に行かせ、最新のものに触れて学ぶ機会も作っているそうです。

ところで、営業活動では新規開拓も行っているのですか?

「ルート営業が中心で、テレアポや飛び込みといった新規開拓は一切やっていません。そのかわり、弊社はホームページを充実させ、そこからの問い合わせに対して対応する形を取っています。月に10件くらい、コンスタントに問い合わせがありますね。話を聞きたいとコンタクトをとってきたお客様ですから、アプローチしやすいと思いますよ」

求められるスキルは、コミュニケーションがしっかりとれることと篠田さん。
「お客様との話をただ聞くだけじゃなく、勉強した知識を応用して意見をつけ加えたり、これはどうなんだろうと考えることができる方にぜひ来ていただきたいですね」

ミーティング

最後に、この仕事の魅力を篠田さんはどう感じているのか尋ねました。

「お客様と一緒にいろいろ考えながら作り上げたものが、最終的に店頭に並ぶ楽しさを味わえる仕事ですね。箱が好き、お菓子のパッケージが好きという人にとっても楽しいでしょうし、女性の感性も活かせると思います」

営業であっても、デザイン的なヒラメキが活かせそうですね。

「そうなんです。仕事を通じて、自分の個性を出せる部分もたくさんあると思います。特に若い人たちは、知識に縛られずにおもしろいアイデアを出してくれる。それに対して、これは箱として成り立たないだろうって頭ごなしに決めつけることはしたくない。逆に、実現できるように機械を工夫してみてよと製造にお願いしてみることも可能だと思っています」

「若い世代の人たちに、ぜひ、新しい風を吹き込んでほしい」と笑顔で語る篠田さん。将来に向けバトンを渡す人たちへの期待の大きさが伝わってきます。自由な社風のもと個性を発揮し、のびのびとチャレンジできる職場なのではないかと感じた取材でした。

東京営業所のオフィス

ページトップ